心もよう

心に素直で、想いのままに~

  ~忘れたい瞬間~

          


     微睡む 蒼空
      傾げる 吐息
       生まれる 響き
        奏でる 風音 
    
    何もかも 
    壊されたまま 


    時が 何気なく
    めくられ
    カレンダーのように
    音もなく 過ぎ去るから
    忘れられるのか
    忘れたい


     いまの 
       この 
         瞬間に....

  ~想いの箱~

          

  
  いま 
  ”想い”を詰める箱を捜している
  気持ちを
  いっぱい いっぱい 詰めて
  辛さも 悔しさも 懐かしさも 愛しさも
  思い出の中で飛ばしたら
  何が残るのか 確かめて
  落としたもの 零したもの 溢れ出たもの
  拾ってみる 拾いたい


  きっと 
  何かが見つかるから
  詰めてみる 


    これからの人生 進んで行く道に
   何か心に残るもの 残したいもの
   見つけながら
   ひとつ ひとつ 増やせるように
   気持ちを 解き放ち


  ゆっくりと
   ゆっくりと
    歩いて行く

  ~春の雨~

           粘土細工で色々作りました。  

      また また
        降り続く雨
        春の雨は寂しそうに
        小枝を濡らし
      しとしと しとしと しん....


    もう 
    窓辺で 
    薄紅色で咲いた山茶花も 
    花びらを散らして
    嘆いているようで
    小さな葉が小刻みに震え
    雫を優しく受け止める
    まだ 
    眠っているような欅
    一枚の葉も残っていないけど
    芽吹きの雨に 起こされたのか
    ざわつき 始めて


    灰色で どんより雲色の空
    山並みの向こう 
    何処までも 果てしなく続くけど 
    何処かで 呼んでいるようで 
    ふと 
    追いかけてみたくなる


      いつまで 降る
       いつまで 濡らす


    しばらくは
    止みそうにないから 
    硝子窓から映し出される
    景色のなかで  
     このまま 
     静かに
     心を寄せてみたい~

  ~水仙の花が咲いて~

         

   何処へでも
   何処にでも 
    咲いて
   可愛い仕種で
   待っている 
   水仙の花


    厳しい寒さにも 
     北風の強さにも 
      負けないで
   木漏れ日が好きで
    流れゆく雲が好きで
     碧空を探して
      雑草と戯れる


   風が吹くと 
    小首を傾げながら
   揺らして魅せる
   ゆらゆら ゆらゆら ゆらり


    誰かを待っているのに
   誰かに会いたいのに
   何も言えず 待ちぼうけで
   野辺で咲いたら 飛び交うように
   仲間を増やしながら 広がって
   辺りいちめんを 
    優しい色で染める 


    仄かな香りを漂わせ
   勢いそのまま 咲いているから 
    か細い花芯が愛らしくて 
    ついつい
    会いたくなって~