心もよう

心に素直で、想いのままに~

  ~待っていたから~

         

         
   窓辺に輝くような 
      陽射しの光が届いて
      降りしきる春の雨は  止んだら
      何処へ  消えてしまったのか 
      想いを寄せても もう
   どうにも出来ない
 
       いま 
       雨空を隠した朝露に 
       煌めいて 
    木々や野花が ひと息ついたのか 
     艶やかで 瑞々しく
    花壇の中で 煩いほど
    ざわめく


     広がる碧空に 薄い 千切れ雲
     微かな風は小枝に そよいで
     木斛の小葉が微かに 揺れている
     一枚の葉も残っていない 欅
      何故だか 
         寂しそうに映って


         誰か呼んでいる
          誰かが誘っている


       射し込む光の雫
    目覚めた杜息
      カセットから聴こえる謎歌
     淹れたての甘い香り


    待っていたから  急いで
       外に出てみよう
    その後は 野辺の 
   自然のなかで ゆっくり
    誰かと 戯れて~


     だけど 
       その前に
         モーニング珈琲タイムから~

  ~春の雨~

               

               
     また また
          降り続く雨
          春の雨は寂しそうに
          小枝を濡らす
          しとしと しとしと しん....


       窓辺で  
         薄紅色に咲いた 山茶花も 
    もう 
    花びらを散らして
    嘆いているようで
    小さな葉が小刻みに震え
    雫を優しく受け止める


    まだ 
    眠っているような欅
    一枚の葉も 残っていないけど
    芽吹きの雨に 起こされたのか
    ざわつき 始めて


    灰色の どんより雲色の空
    山並みの向こう 
    何処までも 
    果てしなく続くけど 
    何処かで 
    呼んでいるようで 
    ふと 
    追いかけてみたくなる


     いつまで 降る
     いつまで 濡らす


    しばらくは
    止みそうにないから 
    硝子窓から映し出される
    景色のなかで  
   
       このまま 静かに
        心を寄せてみたい~

  ~ 流れのままに ~

                 


   このまま 流されても
   このまま ぶつかっても
   このまま 押し流されても
   このまま 弾き出されても 


   流れのままに
   流されてみよう


   何処へ行くのか
   何処まで行くのか
   いまは 
   解からない



   その先の
   その途中の
   その周りの
   その後の
   くり広げられる 彩り
   景色 感情 時季 足音 


    何かに しがみつく
   何かに 助けを請う
   いいえ このまま 
   行けるところまで 行って
   その後に
   何が どうなろうが
   想いのままで 
   解らない 


    何処へ行く
     何処へ行こう
      流されて~

  ~いつもの散歩道~

                           
  
   
 もう 野辺には 
   菜の花も水仙も
   山茶花や桃の花も
   クローバーやつくしも
   いっぱい いっぱい
   咲いて 広がり 

     埋め尽くすようで
   賑やかになった


   暖かな 陽射しに
   爽やかな風
    蒼空も 白い雲も 樹木も 野花も
   何もかも 誘われるように
   ざわめいて 浮き立つ


   幹には小枝に緑葉もなく
   ススキは枯れてしまって
   寂しそうだけど
   もうすぐ 勢いで 
    活気づくだろう


   新たな 季節の巡りに  
    確かな 息吹が始まり
   野は イキイキと
   何もかも 受け入れる 


    何処からともなく
   春の足音が 聴こえるようで 
    いつもの 散歩道を歩きながら
   いつものように 振り返っては
   また歩いて~

  ~飛ばそうとした夢袋~

                     


      寂しい
      辛い
      悔しい
      悲しい
      腹立たしい


    すべての 気持ち 
     何かしらの袋に入れて
    風船みたいに飛ばせたら
    どんなに穏やかで
    いられるだろう 


     だけど
    この感情が無くなれば
    どうなる
    どう生きる


    何か ひとつのことを
    何か どうでもいいのに
    何か 抑えられなくて
    何か 怒っている
    こころ 心 ココロ


     抑えたい
     抑えられない
     だからと言って
     如何したい


      向かったり
       投げ返したり
        構えたり
         怒鳴ったり
          留めたり


    葛藤や駆け引きや愛情の
  なかで  
   きっと 解決できるのに
  ほんの いっときの怒りで
  ココロをぶち壊す
  得体の知れない 何か


   飛ばそうとした 夢袋
    長い紐から ゆらゆら揺らし
   すっ~と 戻してしまう


  きっと
  恥かしがっている
  きっと 自分が~